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開業以来、半世紀を超え関内のランドマークとして親しまれてきた商業施設「セルテ」が12月30日(火)、グランドフィナーレを迎える。今後、建物は解体され、跡地は三菱地所(株)を代表企業とするグループが再開発を進める。2029年度にオフィス・商業施設・住宅を兼ね備えた複合施設が竣工予定。
セルテは、1967年11月に「横浜センタービル」として開業。伝説のディスコ「カウベル」が入居するなど、ファッションや音楽の発信地として、関内のカルチャーを引っ張ってきた。
89年に行われた大規模改修工事とともに、名称をセルテに変更。飲食や物販のテナントが多数入る駅前ビルとして58年間営業してきた。現在入居するテナントは閉店を決めたり、移転先を探したりとさまざまだ。
スポーツカフェ「ヤンキイス」の石野妙子店長は「市役所があって、球場があって、多くのお客様に利用いただいたおかげで47年間続けられた」と感慨深げに話す。ライブバー「ハート&ソウル」の原正行代表は「できた当時は周囲で一軒だけの高い建物で、憧れの場所だった。昭和、平成、現在に至るまでの良い時代を一緒に駆け抜けてきた」と振り返る。
現在、正面入り口にはメッセージコーナーが。「私の青春を支えてくれました」「長い間お疲れさん!」などのコメントが飾られている。また、歴史を振り返る年表や各時代のチラシなどが展示されたメモリアルコーナーも設けられている。
最終営業は12月30日の午後4時まで。午後3時30分からは、1階屋外テラスで音楽ライブが行われる。