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戦後80年にあたり、『黒い雨』(今村昌平監督/1989年)のリバイバル上映が8月2日(土)から終戦記念日の15日(金)までシネマ・ジャック&ベティ=中区若葉町=で開催される。
同映画は、井伏鱒二氏のベストセラー小説が原作。広島を襲った原爆、そしてその後に降った「黒い雨」によって人生を大きく狂わされた人々の日常生活を通じて戦争や原爆が描かれており、モノクロームの映像がその悲劇を静かに、力強く物語っている。
出演は田中好子さん、北村和夫さん、市原悦子さんら。第42回カンヌ国際映画祭でフランス映画高等技術委員会賞、日本アカデミー賞では作品賞、主演女優賞など9部門で最優秀賞に輝くなど国内外で高い評価を得た作品だ。
同上映企画は「横浜『黒い雨』上映委員会」が主催し、シネマダッシュ・チームヨコハマと株式会社キーストン・プラスらが協力。シネマダッシュ・チームヨコハマは、横浜の映画興行師・福寿祁久雄さんとスワロー映画倶楽部が2000年に結成した横浜映像チームだ。今回の作品のリバイバル上映は、県内では同館が唯一となっており、英語字幕版で上映。映画製作当時のエピソードの紹介や音声ガイド付き上映、神奈川県原爆被災者の会による活動の周知や記帳コーナーも。
同上映委員会では「被団協(日本原水爆被害者団体協議会)がノーベル平和賞を受賞したことをふまえ、終戦、被爆80年にあたり、次世代へ語り継ぐ重要な上映。改めて平和について考えてもらえたら」と話し、来場を呼びかけている。
入場料は1500円で、期間中の毎日正午より上映。(問)同上映委員会の斉藤さん【電話】070・6460・0945