更新日:
中区元町代官坂に店を構える「宮崎生花店」が2023年、学区の元街小学校と時を同じくして150周年を迎えた。
昨年11月には、明治から令和までの元町や店、花と写った写真を客から募集し、写真展を開催。結婚式のブーケを同店で作ったという90代くらいの女性が写真を提供してくれたというエピソードからも、何世代にも渡り、地元で愛されてきたことがうかがえる。
横浜港の開港とともに、山手に住む外国人を相手に商売を始めたという同店。創業から同じ場所で営業を続ける。
建物は震災で被災し、1924年に建て替えられた。「外観が好きと言ってくれるお客さんも多いんです」と店主の宮崎寛己さん(43)は話す。大きなガラス窓のショーウインドーは、(株)スタジオジブリの映画『コクリコ坂から』のシーンに使われた。撮影依頼も多く、聖地巡礼に訪れる客もいるという。
寛巳さんが店を継いだのは2014年。長年親しまれてきた店を残したいという思いで運送業から生花店の道に。
自身の育児経験から、親や子が花に触れる機会をつくりたいと、ワークショップや縁日などのイベントを開催している。「ギフトからデイリーに」という思いを胸に、多くの人が気軽に足を運べる生花店を目指す。