故・市川監督が企画 横浜で「くいしん坊」映画 グルメ漫画を実写化

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監督の竹内さん(右)。中央右はビッグ錠さん、同左がシベリア文太さん
試写を見た市川さん

地域映画の巨匠・市川徹監督が生前に企画した映画『シベリア文太の快盗くいしん坊』(90分)が、12月2日から西区中央のミニシアターで公開されている。漫画家・ビッグ錠さんの作品を実写化。中区や西区などを舞台に食を通して主役の文太が活躍する。

この作品は、映画制作を手掛けるリバイブ(株)=西区中央=が自主制作したもの。グルメ漫画の巨匠・ビッグ錠さんの『快盗くいしん坊』から3話分を1本の映画に仕立てた。これまで市川さんと共に映画づくりに取り組んできた竹内晶子さん(63)が監督を、同じく喜多知子さん(68)が制作を務めた。

原作の漫画は、ビッグ錠さんが食で人と人との幸せなつながりを伝えたいと思いを込めて描いた作品。市川さんがこの作品を読み、感銘を受けて企画を立ち上げた。

主人公を芸人のシベリア文太さんが、警察官役を間寛平さんの息子の慎太郎さんが演じる。藤棚商店街の関係者や友情出演の田中康夫さんもスクリーンを沸かす。内容は『カップヌードルはさみのお好み焼き』『お粥』『ハヤシライス』の3話から。ビッグ錠さんも話の変わり目にコック姿で登場しコメントする。制作した同社はシリーズ化にしたい意向だ。

8月22日に撮影を開始し、約1カ月でクランクアップ。市川さんは8月30日に死去、現場に立つことはなかった。同映画館で行われた記者発表で竹内さんは「出演者のいいところを全部生かすのが市川イズム」と話し、その”イズム”は作品に受け継がれている。

上映はシネマノヴェチェント=西区中央2の1の8・2階=で、12月7、8日午後6時30分〜/9、10日午前10時15分〜/11、13〜15日午後4時50分〜。1500円。

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