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9月28日、本牧地区センターで開催された「おたのしみ食事会」で、山手警察署の生活安全課、甲斐義博課長による防犯落語が行われた。本牧・根岸地区社会福祉協議会と本牧・根岸地区民生委員児童委員協議会が主催した。
甲斐課長が机を並べて作られた即席の高座に上がり、実際に母にかかってきたという「息子さんが痴漢をし、解決するのにお金が必要だ」という電話の話を「まくら」にすると、会場は一気に寄席の雰囲気になった。
本編では扇子を電話に見立て、オレオレ詐欺を題材にした話を披露した。「仮想通貨で借金し、会社のお金に手をつけてしまった。このままではクビになってしまう」と、息子をかたる詐欺師からの電話に慌ててお金を用意しタクシーに乗る被害者。不審に思った運転手の助言で被害は免れる。「タクシー乗っても詐欺の手には乗るな」という台詞で最後を締めた。参加した中区本牧原の80代女性は「警察官と落語は結びつかなかったが、楽しかった」と話していた。
甲斐課長は約3年前、家の近くで落語教室が開かれているのを知り、啓発活動の役に立たないかと落語を始めた。1年ほど前から地域のケアプラザなどで防犯落語を行なっている。「少しでも印象に残り、他の人にも話してもらうことで地域の防犯力が高まれば」と話す。
当日は同署署員による交通安全講話もあった。自転車走行の注意点や案内標識の意味などが説明され、交通事故の啓発を行った。