更新日:
関東大震災をきっかけに広がった流言により虐殺された朝鮮人を悼む会が9月2日、久保山墓地=西区=内の関東大震災殉難朝鮮人慰霊之碑前で行われた。約330人が集まった。
この追悼会は、2013年の震災90年から毎年行われているもの。追悼会の実行委員会(山本すみ子代表)は、関東大震災時に殺された朝鮮人を追悼するとともに、歴史的事実の真相究明に努力し、後世に伝えていくことを目的としている。
当日は、参列者による黙とうや追悼の舞の披露などがあった。参加者の話としてあいさつに立った共催団体である(公財)横浜YMCAの総主事・佐竹博さんは、「市民が市民に手をかけた」と100年前に起きた悲劇を表現。「日本人が起こした過ちを知り、学び、謝罪し、繰り返さないこと」を訴えた。また、SNSで誰もが気軽に情報発信できる現在は、100年前とは比較にならないほど流言も拡散しやすい社会であることを指摘し、冷静に考え、多数を占める意見が正しいと妄信しないことを訴えていた。