吉田町 弁当配布で、商店街身近に 住民とつなぐ「子ども食堂」

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タウンニュース
社会
取材日(5月25日)は「吉田町食堂 きんぎょ」の特製弁当を配布。訪れた親子は「おいしそうだね」と笑顔を見せていた。配布対象は小学生以下の子どものみ
町内会館の中で工作を楽しむ親子たち。ワークショップだけの参加も可能

今月のお弁当の中身は何かな-。中区にある吉田町町内会館では毎月1回、地域の子どもたちに無料で弁当の配布を行う「よしだまちなか子ども食堂」が開かれている。

2020年4月に吉田町町内会が活動を始めて約3年。近隣幼稚園の保護者の口コミで広まり、今では配布開始時間前から親子が続々と訪れ、用意している30個の弁当は毎回あっという間になくなる。同時に食品や菓子を無料配布する「フードパントリー」も実施するが、子どもの貧困や孤食対策の役割を担う一般的な子ども食堂とは異なり、商店街の活性化や子育て世代の地域参加を促すことが主な目的だ。

補助金を活用したボランティア運営で告知方法など課題も多い中、町内会では街や商店街と子育て世代がつながる場になっていると実感。「ここから地域の担い手も増やせたら」と期待する。

味を知ってファンに

弁当は地元の商店街「吉田町名店街会」の飲食店に依頼。必ず店の情報などを一言添えて手渡しする。子ども食堂担当の新村繭子さんは「吉田町は飲み屋が多く夜のイメージが強い。弁当を通じて子育て世代にも商店街を身近に感じてもらいたかった」と話す。また子育て支援も兼ねた取組として、単なる弁当配布にならないよう必ず子どもと一緒に来ることを条件にするほか、町内会館では毎回自由に工作を楽しめるワークショップを開催し、親子の居場所づくりにも注力する。中区の幼稚園に通う息子の晴大くんと訪れた宮崎かおりさんは「お弁当を食べたことがきっかけで買いに行くようになったお店もある。保護者同士の子育て情報の交換の場にもなっている」と話した。

同子ども食堂は吉田町町内会館で毎月第4木曜の午後4時15分から、なくなり次第終了。最新情報はフェイスブックで。食品提供等は【携帯電話】090・6111・1751へ。

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