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高齢者が自主的に集まって活動する老人クラブが5月17日、関内地区で新たに発足した。中区における同クラブ新設は10年ぶりで、同地区では20年ぶりという。地域高齢者の健康つくり、介護予防活動などを掲げる。
新設されたのは「関内シニアクラブ」。相生町町内会会長の棚橋桂太郎さん(86)を会長に、メンバーは18人。入会対象は8自治会町内会からなる関内地区連合町内会のエリアを想定する。
5月17日にJR関内駅駅前のセルテ3階で開かれた開設式では、3つの活動の柱が掲げられた。1つは「地域高齢者の健康つくり・介護予防活動」、2つ目は「在宅高齢者やその家族を支援する友愛活動」、3つ目が「安全安心の住みやすいまちつくりを目指すボランティア活動」。副会長の大出幸彦さんは、活動目標について「これらの幹に枝葉をつけていきたい」と話した。
式典には中区長の小林英二さんをはじめ、中区連合町内会長兼中区社会福祉協議会会長の松澤秀夫さん、区老人クラブ連合会会長の丹羽博利さんらが来賓として招かれた。また市全域の老人クラブをまとめる横浜市老人クラブ連合会の常務理事で、元中区長の竹前大さんも出席した。
関内地区には、過去に「関内長寿会」というクラブがあったが、2003年に解散。20年ぶりの新設となる。
老人クラブは自治会町内会単位で設置されているのが一般的で、これまでも行政などからクラブ新設が呼びかけられてきた。しかし、担い手不足もあり中区では131ある町内会のうち、老人クラブがあるのは51(23年4月1日現在)で、設置率は4割弱という状況だ。そのような中、相生町町内会(260世帯)の会員の働き掛けがあり、新設に漕ぎつけることができた。棚橋会長は「高齢者が住みやすい地域にしていくためにも、着実に歩みを進めていきたい」と話していた。
西区は99町内会のうち43クラブ、設置率は約43%。両区とも全市平均の約49%を下回る。