市の歴史的建造物 “ブラフ積擁壁”が認定 明治期の景観を継承

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認定された「山手133番ブラフ積擁壁」

「山手133番ブラフ積擁壁」が3月30日付で、横浜市の歴史的建造物に認定された。同建造物としては100件目、擁壁としては2件目となる。

「山手133番館」の基盤になるものとして、1882年ごろに建造された同擁壁。設計・施工は不明。擁壁の長さは約35・5m、最大の高さは約3mで、房総半島中南部の「房州石(凝灰岩質砂岩)」の切石(標準的なものでおおよそ82cm×25cm×22cmの直方体の角材)を各段に長手と短手が交互に並ぶように積まれている。

材質にばらつきがなく、天端の笠石も擁壁の高さの変化に合わせて丁寧に積まれている。また、山手133番館と併せて残されていることが、山手の居留時代の面影を色濃く残した重要な景観要素になっているという。「ブラフ積」の名称は、山手地区が居留地時代に、外国人が断崖を意味する「TheBluff」と呼んでいたことに由来する。

土留めが変化

外国人居留地整備の過程では、街路の開削や宅地造成にあたり斜面地の切土や盛土が必要で、土留めの建造が不可欠だった。そこで整備されたのがブラフ積擁壁だった。

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