「生き方なんて自分で作ればいい」 100年時代を生きるヒントを若宮正子さんに聞く

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81歳でスマホアプリ「hinadan(ひなだん)」を開発し「世界最高齢のアプリ開発者」として知られる若宮正子さん(87)。「自分の未来にフタをしちゃいけないと思いますね」と語るACジャパンのCMでもおなじみの若宮さんに、人生を豊かに生きるヒントを聞いた。

--若宮さんがパソコンを使うようになった経緯を教えてください。

「不器用で手作業が苦手なもんでしたから、そういったことは機械に任せようと始めました。自宅でパソコンを買ったのは58歳くらいの時ですかね。Windows95が出る前。将来インタビューされるんだったらちゃんと覚えておけばよかったのだけど」

--参考書もない時代に独学で使い方を覚えたのですか?

「小さい子がその辺にスマートフォンやパソコンを置いておくと見よう見まねでやり方を覚えますよね。そんな風に学ぶというよりおもちゃみたいにいじっていたというところです。どうして皆さん『独学』とか『挑戦』とか堅苦しく言うんでしょうね。肩の力を抜いて『面白いからやってみる』みたいな感じでいいと思います」

--2017年にひな人形を揃える「hinadan」、19年に七草粥に入る野菜を当てる「nanakusa(ななくさ)」アプリを開発。世界最高齢のアプリ開発者として話題になりました。

「こういうアプリがあったらいいなと思っていたら『自分で作ったら?』と言われて作りました。高齢のプログラマーって呼ばれますけど、プログラミングの技術よりも大事なのは、自分でゲームの中身を考えなきゃいけないこと。だから私は『クリエイター』だと言っているんですけど、メディアの人にはプログラミング出来ることがすごいと思われている」

--エクセルでパターン画を作るエクセルアートも考案されました。

「今日着ている服のデザインもそうです。これは雪が降っているようにイメージしました。エクセルで作ったデザインを画像化して、布地に印刷してくれる業者にネットで頼んでいます。モチーフさえ考えればあとは『コピペ』です」

--人生100年時代を豊かに過ごされていると感じます。

「やっぱり自分の世界を持つということが大事ね。生き方なんて人から学ぶもんじゃないと思うんです。自分で構築して、自分のやり方でやればいい。元気な高齢者の方はみんな自分のやるべきことを持っていて、それを実現させようとしている。翌日でも固くならない草団子を作る方が青森にいますが、それが彼女の生き甲斐だった。自分で見つけた生き甲斐をすごく大事にする、そうした人は生き生きしていると思うんです」

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