75歳以上免許 中区・西区 平均上回る返納率 58市区町村を独自に集計

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タウンニュース
社会
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75歳以上の高齢ドライバーの運転免許自主返納状況についてタウンニュース社はこのほど、神奈川県内の58市区町村を対象に調査を実施した。2021年に自主返納したのは西区で免許保有者の7・5%にあたる107人、中区は7・09%の179人。県平均の6・01%を西区は1・49ポイント、中区は1・08ポイント上回り、それぞれ県下7番目と15番目の高い返納率となった。また、市平均の6・71%も上回り全18区で西区は2番目、中区は8番目。

運転免許証の自主返納は、加齢に伴う身体・認知機能の変化によって運転に不安を感じている高齢運転者やその家族などの相談から、1998年から制度化された。

県下の返納者数は、東京・池袋で高齢ドライバーによる母子ら死傷事故が発生した2019年に過去5年で最多の4万6159人を記録。そのうち75歳以上は2万2205人で全体の半数弱を占めた。

21年の県内自主返納者数は20年末時点の所有者の6・01%にあたる1万7788人で、近年増加傾向にある。県内33市町村別に見ると、最も返納率が高いのは川崎市(7・54%)で、葉山町(7・20%)、鎌倉市(6・77%)が続き、横浜市(6・71%)は4番目だった。

横浜市内では泉区(7・69%)が最も高く、最も低いのは青葉区(5・82%)だった。

県免許センター職員は県内市区町村の返納率高低について、明確な要因は不明としつつも「社会的に大きな事故があればそれに伴って増加する傾向はある」と説明する。中区本牧三之谷在住の71歳男性は「車の運転は好きだが、年齢的には返納をそろそろ考えなければと思う」と話していた。

地域差4・9倍

返納率下位は県西部が多く、一番低かったのは箱根町の1・86%。一番高かった川崎市中原区とは4・9倍の開きがあることが分かった。箱根町を所管する小田原署は「集落が点在しており、都市部ほど交通手段が少ない」と説明した。

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