港中学校 心のバリアーに気づき 全盲の西郷さん語る

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社会
自作の甲冑姿で授業を行った西郷さん。生徒に甲冑を触らせていた

甲冑トラベラーとして知られる全盲の西郷光太郎さん(46)=中区在住=が1月27日、市立港中学校で1年生と障害について語り合った。

港中学校の授業の一環。西郷さんは約10kgの自作の鉄製甲冑を身にまとい、体育館で約130人の生徒の前に立った。

過労で視覚失う

ITエンジニアとして働いていたが過労から体調を崩し視覚に異常をきたし、視覚を失ったのが2011年ごろ。2年ほどの引きこもりを経験したが、元気な視覚障害者や支援者らとの交流から前向きになっていった。

視覚障害への理解を広げたいと全国の城巡りを21年4月から開始。甲冑づくりにもチャレンジし、その「正装」姿で城巡りを続けている。

「街で視覚障害者を見つけたらどうしたらよいか」という生徒からの質問には、「困っているようであれば『何かお手伝いできることはありませんか』と声をかけて欲しい」と答えていた。

話を聞いた川本かりんさん(13)は「障害に対する考え方が変わった」と目を輝かせていた。授業を終え西郷さんは「障害は個人にあるのではなく社会にある。変えられるところから変えていきたい」と話し、今後も活動を続けていく。

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