東小で「未利用魚」授業 魚食の大切さ学ぶ

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朝どれの魚に興味津々の児童ら
未利用魚活用の給食献立「サバの甘酢あんかけ」

魚食の大切さや漁業の現状を学ぶ「いちば食育出前授業」が1月25日、西区の東小学校で行われた。中央卸売市場本場=神奈川区=から来た講師が、魚にしかない栄養素など魚食の優れた点を紹介。未利用魚を給食に活用することで、子どもたちに魚食に親しんでもらうことが狙いだ。

この取り組みは、みなとみらい地区隣りの中央卸売市場本場を中心に組織する「魚食普及推進協議会」が、市教育委員会などと連携する食育活動の一環。魚食の普及やSDGs、フードロス解消などを目的に1月中に「未利用魚」を活用した給食を約20万食、全市立小学校を含む339校で実施した。

未利用魚とは、規格に満たないなど様々な要件でマーケットに流通しない魚のこと。

東小は5年生53人を対象に出前授業が行われ、講師は中央卸売市場に本社を置く横浜丸魚(株)のマーケティング部部長で「おさかなマイスター」に認定されている齋藤融さんが務めた。

摂取量、肉下回る

豊かな漁場に恵まれた水産大国・日本において、2008年ごろを境に肉食が魚食の摂取量を上回っているという。そこで、魚にしかない栄養素の「DHA」(頭の回転をよくすると言われる)や「EPA」(血液をサラサラにすると言われる)を説明するなど、齋藤さんは魚食の魅力を子どもたちに伝えていた。また、未利用魚を給食に活用することで、子どもたちが魚食に親しむことを期待する。

出前授業を受けた児童の益子陽向さん(11)は「未利用魚を活用することでフードロス削減につながればうれしい」と話していた。

授業後の昼食で、子どもたちは未利用魚を使った「サバの甘酢あんかけ」の給食献立を食した。普段あまり魚を食べないという5年生の男子児童は、魚の献立に「食べやすくておいしい」と話していた。

未利用魚を活用した給食は、2020年9月から神奈川区や西区、中区の小学校の独自献立に採用されている。

西区は一本松小・平沼小・宮谷小、中区は立野小・間門小・山元小・本町小・北方小・元街小、また国大付属横浜小でも実施された。

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