年頭所感 課題に挑戦、新時代切り拓く 横浜商工会議所会頭 上野 孝

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経済
上野 孝 会頭

我が国は先進国の中において相対的に競争力の低下が顕在化しております。こうした中、コロナとの共生を前提とした経済社会システムの変革が求められております。世界では、社会の分断や格差の拡大が進む中、世界的なインフレやサプライチェーンの停滞により世界経済の減速が顕著となっており、先行きの不透明感も強まっております。

一方、我が国においては、コロナ禍の影響が徐々に弱まるなど、国内の経済活動は正常化が進んでおります。しかしながら、資源・原材料価格の高騰は収まる兆しがないことから、世界経済の減速の影響を受けて、日本経済も年後半からは成長軌道への回復を期待しているところでございます。

昨年は5月に中小企業を支援するため『原油価格・物価高騰等総合緊急対策に関する緊急要望』を横浜市に提出。また、新たな成長を創造する都市・横浜を目指し、将来の活性化拠点となる街づくりにも尽力いたしました。横浜市が誘致を断念したIR(統合型リゾート)に代わる大型プロジェクトとして期待される山下ふ頭の再開発につきましては、6月に『山下ふ頭再開発の新たな事業計画策定に向けた取組に関する要望』を提出し横浜経済の核となる活性化拠点の形成などを要望いたしました。

観光振興については今後の体制等を検討する「横浜観光懇談会」を開催。また”2027年国際園芸博覧会”の成功に向けて同博覧会協会に参画し、11月にBIE(博覧会国際事務局)から国際条約に基づく国際博覧会として正式に認定されました。

現在、我が国には地球規模の気候変動問題や人口減少・少子高齢化、財政再建、エネルギー問題など数多くの構造的な課題が山積しております。私たちはかつて経験したことのない厳しい社会経済環境に直面しており、時代の転換期を迎えております。私は、こうした様々な課題に果敢に挑戦して新たな時代を切り拓いてまいりたいと考えております。

【次代担う産業創出を】

世界的な喫緊の課題であるSDGs、またカーボンニュートラルの推進を支援していくと共に、「成長戦略」を推進し、次代を担う産業の創出に尽力いたします。

まず、都心臨海部における今後の大きな開発拠点となる山下ふ頭の再開発について、地域の皆様と連携を図りながら、将来の横浜経済を支えるプロジェクトとして推進し、周辺地域との相乗効果により都心臨海部全体の活性化を図ってまいりたいと考えております。内陸部においては、旧上瀬谷通信施設跡地で開催される2027年国際園芸博覧会の成功に向けて機運醸成に一層尽力すると共に、その跡地につきましては、横浜西部の活性化拠点として開発事業を支援・推進してまいります。

(以上、要旨。見出しは本紙)

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