国連の専門機関「IFAD」の日本連絡事務所の職員で、食糧問題の解決などに取り組む 加藤 真理子さん 西区在勤 34歳

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タウンニュース
社会
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○…一昨年の11月、パシフィコ横浜内に開所した「IFAD」の日本事務所の職員として、日本と海外の架け橋となる。子ども向けの講演では、世界の社会問題について分かりやすく語る。「食糧難などは日本で暮らしていると想像しづらい。自分事に考えてもらえるような発信方法を考えていきたい」と模索する。

○…港南区出身。父の仕事の影響で、小学5年から中学1年までバングラデシュの日本人学校に通った。現地で目にしたのが路上生活を送る子どもたち。「小学生の自分に対しても、お金や食べ物を求めてきてショックを受けた」と衣食住が整う生活が当たり前ではないと実感。国連職員を目指すきっかけとなった。中学2年で帰国して芹が谷中に通い、神奈川総合高校ではカナダ、早稲田大学ではフィリピンに留学して視野を広げた。フィリピンでは子どもの教育支援などに携わるNGOでインターンシップを経験し、「現場主義」の考え方を磨く機会になったという。

○…大学院を卒業して1年間、横浜市児童相談所に勤務。子どもに勉強を教えたり、生活面のサポートをする業務に取り組み、子ども本人や教育現場に携わる人の気持ちを理解しようと、保育士の資格を取得した。「知見を広げることで、新たな可能性も広がる」

○…ユニセフのキルギス事務所に勤務していた時に出会った夫、9カ月の娘と暮らす。ピクニックが趣味で家族で山下公園に行くことも。「日本人アイデンティティよりもハマっ子アイデンティティが強い」と微笑む。目下の目標は「IFADのファンを増やすこと」だと言い、「それが自分の日本でのミッション」ときっぱり。ハマっ子魂と行動力を武器に、国際人として社会問題の解決をアプローチしていく。

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