メダル獲得へ走り続ける

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昨年11月にタイで行われた世界選手権に出場した横内さん=本人提供

昨年10月、稲荷台小学校の5、6年生を対象とした「ランニング教室」で講師を務めたトレイルランニング日本代表選手の横内佑太朗さん(29)=西区宮崎町在住。一般企業に勤務しながら国内外の大会にチャレンジし続ける。平日は早朝ランニング、週末は箱根でトレーニングと、体力の維持向上に余念がない。

なんて貴重な体験

トレイルランニングとは林道や登山道などの未舗装路を走ること。初めて出場した2019年の世界選手権は90番台と振るわなかったが、昨年11月にタイで開かれた同大会ではロングトレイル(約80Km)で150人ほどの出場者のうち、33位と大幅に順位を上げ、手ごたえを感じた。

「世界選手権に出場した時に自分の姿を俯瞰して見ることができ、とても楽しかった。海外の選手と競り合いながら走るという、なんて貴重な体験をしているのだろうと思った。これもトレイルランニングのおかげです」と目を輝かした。

上武大学で駅伝に

兵庫県神戸市の出身。小学生のころから走るのが好きで、中学校では陸上部に。テレビで見た箱根駅伝に衝撃を受け、長距離走のスイッチが入った。中高一貫の報徳学園では陸上漬けの6年を送る。1日5時間の練習など「結構、ハードでしたね」と振り返った。

進学した上武大学で花田勝彦監督のもと、13年と15年に箱根駅伝に出場(6区)。卒業後は実業団でマラソン継続を模索したがかなわず、一般企業に就職。営業職として8年目となる。

思い立ったらすぐ

日々の仕事もあり、走ることから徐々に遠ざかっていった。そんな中、2018年の夏、書店で手に取ったトレイルランニングの雑誌で世界選手権の記事を読み心を奪われた。「もともとオリンピックに出たい、世界大会に出たいという思いが強かった」と話し、挑戦することを決めたという。

思い立ったらすぐ行動。雑誌を読んだのが8月上旬、そして8月下旬には長野で開かれた1千人規模の大会に出場し3位入賞、自信を深めた。「マラソンのピークは20代から30代前半くらい。けれどもトレイルランニングは山道のコース取りなど経験やテクニックがとても重要で、世界トップクラスは35歳から40歳くらい」と語る。「私自身、これからが楽しみ」とはにかんだ。

「住み続けたい」

転勤で20年4月から横浜に住む。「初めて横浜に来ました。朝がとても気持ちいい。住み続けたいですね」と話す。平日の早朝ランニングは、臨港パーク〜山下公園がいつものコースだ。

今年の目標はオーストリアで開かれる世界選手権出場。「夢は世界選手権でメダルを獲得することです」ときっぱり。

「走ることは人生を豊かにするスパイスのようなもの。いずれはトレイルランニングの競技者を増やしていく役割を担いたい」と語った。

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