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本牧地域の市立2中4小学校による「本牧学園・学校運営協議会」の第1回会合が11月28日、大鳥中学校で開かれた。子どもを取り巻く環境や学校が抱える課題が複雑多様化する中で、地域と学校が連携・協働して子どもたちの成長を支えていこうとするもの。構想10年で形となり、その一歩を踏み出した。
協議会メンバーは2(本牧・大鳥)中学校と4(大鳥・間門・本牧・本牧南)小学校からなる。地域住民や保護者とともに学校の運営に参画する仕組み「学校運営協議会」をスケールアップし、小中一貫教育推進ブロックとして「本牧学園」という名称を付けた。各学校運営協議会が「9年間で育てる子ども像」などを互いに共有し、同じ方向を向いて学校を運営していくことを目指す。
本牧学園の機能として、各校の校長が作成する学校運営の基本方針の承認をはじめ、学校運営について校長または教育委員会に意見を述べることができ、また教職員の任用に関しても、規定の定める事項について教育委員会に意見を述べることができる。
会合当日は、各校の学校運営協議会ごとに校長や教職員、地域住民らが本牧学園の目的や役割について認識を共有し、各校の教育目標などを発表し相互理解を深めた。
6校が一堂に集まる会合は年1、2回の開催を見込んでおり、次回は来春を予定する。
本牧学園構想は10年前にさかのぼる。今回発足した協議会の代表となった大鳥中学校元校長の齋藤宗明さん=人物風土記で紹介=が、同中学校に着任したのが2011年。当時、同校はいわゆる「荒れた」学校だった。齋藤さんはPTAや連合町内会をはじめとした地域関係者から理解や協力を得て、教育環境の改善に尽力。当時の4小学校の校長からは「大鳥中学校の荒れは小学校の責任でもある」と様々な支援を得るなど、小中連携の土台づくりを進めた。それが合同協議会の礎となっている。
会合に参加した間門小学校運営協議会副会長の竹内松雄さんは「学校は遠慮せず、もっと声を上げて地域と連携していってほしい」と今後の活動に期待を示していた。