道路損傷 ライン通報、年に約2千件 匿名性・迅速性で広まり

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社会
通報を受けた破損個所(左)と対応後
横浜市LINE公式アカウント

道路の陥没やガードレールの破損などを「LINE(ライン)」で市民が道路局に通報できるシステムの利用が運用開始1年間で約2000件となった(21年5月〜22年6月末)。匿名で送信できる気軽さからか月平均100件ほどの通報があり、横浜市道路局の担当者は「従来同様に土木事務所への電話などと併せて活用してもらえたら」とする。

これまで市は道路等の損傷を各土木事務所が行うパトロールのほか、市民からの電話やメール、窓口での相談などで把握してきた。

ラインを使った「道路損傷通報システム」は福岡市などで導入事例があり、写真や位置情報を送信することができるため、電話通報に比べて情報量が多く、行政側が状況を迅速に把握できるのが特徴。道路局担当者も「破損個所の位置や状態が分かりやすいのは効率的」とする。

市のライン公式アカウントを友だち登録すれば利用でき、運用を開始した昨年5月14日から今年6月末までの通報件数は2106件。市民からメールや電話、窓口などに寄せられる道路損傷等の全通報件数約2万1千件(21年4月〜22年3月末)から見ると約1割にとどまるが、毎月100〜200件の通報が寄せられ、「コンスタントによく利用いただけている印象」と担当者は手応えを語る。

最も多いのが道路の穴ぼこや段差といった「舗装」に関するもので1539件、次いでマス・側溝の破損や詰まり等が237件。この他、カーブミラーのずれやガードレールの破損、街路樹の枝折れなどの情報が寄せられた。

緊急時は電話で

ライン通報は24時間受付(受信確認は平日午前8時45分〜午後5時)だが、通報者の個人情報を収集しないシステムのため、市から返信はできない仕組みとなっている。「緊急を要する場合や、対応の進捗状況などを確認したい場合などは、従来通りに電話か土木事務所窓口で相談してほしい」と呼びかける。

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