健康づくりに支援者養成 中区が初講座、18人認定

更新日:

タウンニュース
社会
中区から認定された「健康づくりサポーター」の皆さん

中区はこのほど、加齢に伴い心身の機能が低下している状態「フレイル」の早期発見や予防方法について学んだ知識を、地域に広める「健康づくりサポーター」の養成を始めた。区の主催では初の取り組み。8月18日には、全3回の講座を修了した計18人に区から修了証が贈られ、サポーターに認定された。

今回サポーターになったのは、本牧原、簑沢、不老町、新山下の地域住民で、年代は60歳代から80歳代。全3回の講座では、本牧病院や中区歯科医師会、横浜市スポーツ協会が、フレイルやオーラルフレイル、食生活などについての知識を伝授。握力や座り立ち、片足立ち、5m歩行の体力測定も実践し、参加者たちは自身の身体の状態を見直しながら、測定方法を身に付けた。

老人クラブ・花咲長寿会の会長を務める宮島勇さん(87)は、「健康寿命を延ばすためにはどうしたら良いか知りたく参加した。仲間と共有して皆が元気に暮らせるよう努めていきたい」と話していた。

コロナ禍の外出控え背景に

コロナ禍の外出控えにより、体を動かしたり、人とのコミュニケーションの機会が減ったことで、健康への悪影響が懸念されていることから、区内では本牧原地域で、地域ケアプラザと住民らが連携し、昨年9月頃からサポーター養成講座を開き、活動を始めていた。そこで参加者同士の交流が生まれ、地域の健康意識が高まるなど、一定の効果が見られたことから、今回より区の主催で講座を実施。区内全域に取り組みを広めていくことを目指している。

昨年から本牧原地域で健康づくりサポーターを務めている榮田茂さん(72)は「体力測定会で数値がよくなったと喜ぶ参加者の笑顔がやりがいになる。地域に元気な人が増えるのは良いこと。そのためのサポーターは必要だと思う」と話す。

区は今後、地域ケアプラザごとにサポーターの勉強会や養成講座、住民向け体力測定会などの活動を展開する予定。また、体力測定の結果をフレイルの実態調査にも生かしていくという。区高齢・障害支援課の担当者は「サポーターの皆さんが得た知識を地域へ還元してもらうため、積極的に活動の場を提供していきたい」と話した。

このニュースをタウンニュースで見る
SHARE