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市内18区を山中竹春市長が訪問し、市民と子育てをテーマに対話する「市長と語ろう」の第9弾が7月7日、中区役所で行われた。中区の「こんにちは赤ちゃん事業」の訪問員7人が参加。子育て家庭の現状を市長に伝えた。
同事業は、生後4カ月までの赤ちゃんのいるすべての家庭を、地域で活動する民生委員・児童委員や主任児童委員、子育て支援の経験がある訪問員が区役所と連携して訪問し、育児情報を提供するもの。訪問員は、外国籍で日本語が話せない人には翻訳カード等を用いるなど工夫を凝らし、一人ひとりに寄り添いサポートしている。
中区は、転入者数や外国籍の人数が18区中1位となっている現状から、慣れない土地で慣れない子育てを経験する人が多い地域という。また35歳以上の出産率も全区で一番高く、子育てに関わる悩みは多岐にわたる。
意見交換の場では、訪問員歴2年目から14年目の区民が現状を報告。核家族化など時代の移り変わりで、地域とのつながりや近所付き合いが希薄になっていることや、ネット上で育児の情報が氾濫していること、言語の壁で一緒に過ごす家族の中でも孤立してしまう母親がいることなどが挙げられた。
山中市長は「訪問員の方々が根気強く訪問を続け、子育て家庭の『困った』の小さなサインをすくい上げてくださっている」と感謝し、「子どもたちが笑顔で暮らせる環境の構築に努めていく」と話した。