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ラオスの子どもたちに生涯にわたり学び続けられる環境を―。そんな思いから、約30年にわたり国際協力活動を行うNPO法人「地球の木」=中区不老町=が、ラオスに届けようと5月末から絵本の寄付を募っている。
集まった絵本にラオス語の翻訳シートを貼り、現地の図書館に送るプログラムで、地球の木としては初めての試み。絵本の募集は来年3月15日まで受け付ける。
東南アジア、インドシナ半島の中央に位置するラオスは、多民族国家。口承文化を持ち文字文化が発達してこなかった民族がいて、学校で初めてラオス語と文字に出会う子どもも多い。また書店や図書館がほとんどなく本を読む機会が少ないのが現状だ。
そこで同団体は、以前から現地の教育環境向上に取り組むNPO法人「ラオスのこども」を通して、絵本を送ることを決めた。
募集する絵本は5作品=表参照。「ラオス図書チーム」の5人のメンバーが、著作権の関係で取り扱い可能な99作品の中から、1カ月ほどかけて5作品を厳選。物語として想像力を豊かにするなどのポイントを重視したという。
チームリーダーの相馬淳子さん=人物風土記で紹介=は、ラオスに居住経験があり、2019年の帰国後はラオスの織物や文化を伝える団体の代表も務める。以前から地球の木の磯野昌子理事長と知り合いで、昨年4月に同団体のメンバーに。今回、「ラオスのこども」と同団体をつなぎ、図書プログラムを立ち上げることになった。チームメンバーは口をそろえて「初めての取組。成功させたい」と話す。
絵本寄付の問い合わせは地球の木【電話】045・228・1575。