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サッカーJ3所属のYSCC横浜による地域農業の活性化を目指す取り組み「YSCCファーム」=神奈川区羽沢町=に、このほど神奈川大学(以下、神大)サッカー部が参加を決めた。キックオフイベントとして3月21日にはYSCCと神大サッカー部の関係者らが、同ファームにレモンの苗木の植樹を行った。
フットボールとは別の形で社会に対してもうひとつ参加するという「F+1」の理念を掲げる神大サッカー部はこれまで、地域の商店街による清掃活動や、寮として活用している緑区の竹山団地の清掃活動などに参加し、地域と交流を深めている。
同部は、YSCCファームの運営に携わる三好種苗(株)=緑区=の三好喜久夫専務と商店街の活動で馴染みがあり、三好専務から「横浜市は観光と農業とスポーツの街であり、耕作放棄地を復活させたい」という話を聞きこれに賛同。活動に参加することになった。
キックオフイベントとして位置づけられた21日の植樹祭には、NPO法人YSCCの吉野次郎理事長、同部の佐藤武部長、大森酉三郎監督らがレモンの苗木4本を植樹。残りの約30本は28日に部員らが植えた。
使用した苗木は、レモンで横浜の活性化を目指し、昨年末から市内小学校を中心にレモンの苗木を植えているNPO法人よこはま観光資源開発(坪井裕平代表理事)=中区太田町=が提供した。
今後ファームはYSCC横浜の西山峻太選手と同部の越水将一コーチとが中心となり運営していく。耕作放棄地や後継者不足問題のほか地産地消などに取り組む同ファームでは現在、収穫された野菜を使用したフードを開発しており、ニッパツ三ツ沢球技場での販売も開始している。越水コーチは「今回YSCC横浜の選手と一緒に部員たちが取り組むことは、プロ選手と交流できるメリットもある。農業は色々な可能性を秘めていると思う。今後少しでも地域農業の活性化の手助けができれば嬉しい」と話す。