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山本七平賞受賞『進化思考』の著者でデザイン事務所・NOSIGNER代表、太刀川英輔さん(41)=中区在住=が、卒業式前日の3月17日に立野小学校で6年生を対象に特別授業を行った。
太刀川さんは、生物は「変異」と「適応」を繰り返しながら進化してきたことを紹介。そのセオリー(理論)を身の回りの机や椅子、住宅をはじめとしたすべてのモノのデザインにも当てはめて考えることを提唱する。
「エスカレーターって床が上がる発想だよね、斬新」「携帯電話が今のような板状になるってだれが想像できた」など具体例を交えながら、「すべてが未完成、変化の途中。だから目の前のモノを変えていいんだよ」と創造性の大切さを児童に熱く語りかけた。講義後には児童一人ひとりが新しい「椅子」のデザインにもチャレンジした。
授業を受けた男子児童は「アイデアを考える観点が明確になった。将来、クリエイティブな仕事をするだろうから、今回聞いたことを大切にしたい」と話していた。
この特別授業は、学校にPTAから太刀川さんの紹介があり実現した。