こどもの本総選挙 『銭天堂』が1位 横浜立野高出身・廣嶋さん著書

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タウンニュース
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第3回「小学生がえらぶ!"こどもの本"総選挙」のベスト10がこのほど発表され、横浜立野高校出身の廣嶋玲子さん(41)=市内在住=著の児童書『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』(偕成社)が1位に選ばれた。

「こどもの本総選挙」は、全国の小学生が今まで読んだ中で「1番好きな本」を投票する企画。2020年から実施され、今回は16万8405票が集まった。

1位に輝いた『ふしぎ駄菓子屋銭天堂』は、累計発行部数380万部の人気シリーズ。第1回は9位、第2回は4位と順位を伸ばし、3回目にして初のベスト1位に輝いた。2月11日に行われた結果発表会で、アンバサダーを務めるお笑い芸人で作家の又吉直樹さんから表彰状が手渡された。

著者の廣嶋さんは元町幼稚園、磯子小、岡村中、立野高、横浜市大を卒業後、24歳でジュニア冒険小説大賞を受賞し、作家デビュー。銭天堂以外にも多くのシリーズを持つ人気児童作家だ。廣嶋さんは今回の受賞をガッツポーズで喜んだといい「子どもが選んでくれる賞ということで、これは本当に格別の特別な賞です。1人に選んでもらえるだけでも嬉しいのにまさか1位をいただけるとは」と語る。

同作は、幸運な人だけがたどりつける駄菓子屋「銭天堂」を舞台に、女主人・紅子がすすめる駄菓子が客の運命を翻弄する物語。13年の刊行から現在16巻まで刊行中。20年にNHKEテレでアニメ化されると、さらに人気が加速した。昨年は高知県で初の展覧会が開催されたほか、日経トレンディ「2021ヒット商品ベスト30」で唯一の本として入賞。出版元の偕成社は「今まで小学校中高学年を中心に読まれていたが、アニメ放送後は未就学児や大人など読者層が拡大した」と説明する。廣嶋さんは「(私の本を面白いと思ってくれる)読者のために『前の本よりも面白い』と思える作品を書き続けていきたい」と話した。

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