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区内の総人口のうち、外国人人口が約1割を占める中区。地域が主催するイベントに外国人が参加し、交流する多文化共生の取り組み事例が昨年から増えてきている。
山下町町内会(栗田繁夫会長)は、月に1回程度「横浜中華街クリーンアップ!」と題した清掃活動を実施。横浜中華街発展会など地域の団体や学校が参加し、100人近く参加する。そのなかに区役所別館のなか国際交流ラウンジ(中村暁晶館長)のコーディネーターとともに、外国人も参加している。参加した一人は「清掃活動を通して、横浜や地域のコミュニティが自分にとって近いものになる」と感想を話していた。
区役所では、「中区多文化共生推進アクションプラン」を2017年に策定し、「みんなヨコハマ中区人」をビジョンとして行政情報・サービスの多言語化や多文化行政意識の醸成に取り組んできた。
昨年4月に同プランの第2期を策定。外国人住民の地域社会への参画を促す「地域とのつながりづくり」を重点に2024年度まで進めていく計画だ。具体的には、なか国際交流ラウンジから各地域に多文化共生の推進を担うコーディネーターを派遣し、外国人住民の地域のイベントなどへの参加から企画・運営などにまで関われるような支援を行う。
コーディネーターを派遣し、地域とのつながり作りを支援する同ラウンジは、外国人に向けた地域イベントなどの情報発信にも力を入れていく。中村館長は「ラウンジは生活に困ったときに相談する場として、困りごとのある外国人の方に活用いただいてきた」と話し、「今後は相談の有無に関わらず、ラウンジに立ち寄っていただくことで地域とのつながり生まれるきっかけとなるような運営を目指していきたい」と多言語でのイベント情報の発信や、外国人が地域イベントに参画できるような環境づくりに取り組んでいく。