(株)横浜DeNAベイスターズ 「期待の春に万全の準備を」 木村社長新春インタビュー

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(株)横浜DeNAベイスターズ・木村洋太代表取締役社長。都筑区出身。茅ケ崎台小から筑波大駒場中高を経て東京大学、同大大学院へ。卒業後、コンサルティング会社を経て2012年ベイスターズに入社。事業本部長、副社長を歴任。

横浜DeNAベイスターズは2021年、”番長”三浦大輔新監督を迎えてシーズンに臨んだ。だが、コロナが大きく影響して観客動員や応援は制限を受け、チームも6年ぶりの最下位に沈んだ。見通しの難しい中、手探りながらも前に進み続ける(株)横浜DeNAベイスターズの木村洋太社長(39歳)にインタビューを行った。

――まずは1年間の総括をお願いします。

「2020年を経験して今年こそは、と臨んだシーズンでしたが、感染がより拡大してお客さんが増やせない状況が続きました。前年に続いて、さまざまな新しい取り組みも模索しましたが、苦労した1年でした」

デジタル事業に手応え

――厳しい中だったと思いますが、前向きな材料はありましたか。

「最後の最後で取り組んだ『ベイプラ』(ベイスターズプライムカメラ)というデジタル施策はこの2年で一番受け入れてもらえたのではという手ごたえがありました。これは主催試合の多視点ライブ映像の配信やOBによる解説が楽しめるサービスで、数字上でもSNSでのコメント内容をみても、皆様に喜んでもらえたように感じています。

これまでのさまざまな挑戦が来年以降のプラスアルファになるのでは、と思えた事業でした」

野球との接点を

――昨年は「DeNA」ベイスターズが11年に誕生してから10周年。県内の子どもたちにギフトバッグを贈りました。

「コロナや大震災の時にはプロ野球などの興行は不要不急として真っ先に止まってしまいます。けれど、やはり生きていくために必要なもの『以外』のものも、私たちが心豊かに生きていく上では大切なのだと思います。だからこそ、つぶれない企業体でないといけないし、チャレンジして新たな仕組みづくりをけん引していく存在になっていきたいという思いがあります。

そんな中で、地域の球団としては子どもたちとの接点を作っていくことがとても重要で、皆に野球をプレーしてもらうのは難しくても、野球を知るきっかけは定期的に作っていくべきだと考えています」

――来季の展望はどのように描いていますか。

「感染状況の行方は分からないですが、春になって3万人を超えるお客さんを迎えられる姿勢は整えておかないといけないと思っています。

シーズンは最下位でしたが、ドラフトで目玉の選手を取れたり、コーチ陣の刷新だったりと、来季以降の意欲は示せていると思うので、きっとファンのみなさんは期待感をもって球場に戻ってきてくれるように思います。そこに対して、今まで以上の非日常を作れるかという演出面と同時に、安全安心に観戦ができるかという万全の準備が大事になります」

「ぜひ球場に」

――ファンにメッセージをお願いします。

「勝利に向かってチームを整えていくのは当然ですが、まだ若くて未完成のチームでもあり、ファンの皆様の力で勝たせてもらったり勢いづく面があります。ぜひ球場やテレビ、オンライン越しに歓声を送ってもらえたらうれしいですね。

そうして、選手たち、経験豊富なスタッフと、多くのファンの皆様の支えで若いチームが走り切ったぞという1年にできたらと思います」

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