更新日:
7月3日、静岡県熱海市伊豆山地区で多数の死者が出るなど甚大な被害となった大規模土石流。災害現場では、横浜市消防局から7月26日時点で64隊約230人が派遣されるなか、中消防署からは、第1陣(7月3日〜7月6日)で山下町出張所の特別救助隊5人と同北方出張の救急隊3人が現場に向かった。2隊は、他の隊と連携しながら行方不明者の捜索・救助活動を展開した。
日下友範隊長率いる山下町出張所の特別救助隊は、逢初川上流で土石流により倒壊した家屋に人が残されていないか重機やチェーンソーなどを使いながら捜索。後半からは、土石流の被害が深刻だった逢初橋付近へ。建物の中いっぱいに堆積した泥をスコップなどで掻き出しながら、捜索活動を行った。同特別救助隊の板垣勝幸消防士長は「一人でも多く命を助けたいと全員一緒の思いで活動したが、何度掻き出しても泥がなくならない厳しい現場だった」と振り返る。
特別救助隊が懸命な捜索活動を行うなか、渋谷元気隊長率いる北方出張所の救急隊は、捜索活動により助け出された被災者を搬送する準備や特別救助隊に資材などを運ぶサポートを行った。
中区でも豪雨による土砂崩れや建物の浸水被害は警戒が必要。日下隊長は「吉田新田の跡地などは大雨で浸水しやすく本牧・根岸地域では土砂災害が想定されます。ハザードマップで住んでいる場所などを確認しながら、日頃からの備えを大切にしてください」と呼びかける。