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大岡川などで活動するNPO法人海の森・山の森事務局(豊田直之理事長)=港北区=は6月23日、地域環境保全功労者として環境大臣賞を受賞した。豊田理事長は「今まで取り組んできた活動が認められ嬉しいです」と喜びを話す。
同法人は2012年1月に設立。215人の会員を持ち、22年1月31日で10年目となる。海や川の環境を守る活動として、小学校を中心に映像を活用した出前授業や大岡川や茅ヶ崎沖などの清掃活動、「大岡川ニュース」と題した広報紙の発行など幅広く活動する。
この法人を設立した冒険写真家の豊田理事長は、40年前から水中カメラマンとして日本をはじめ海外でも海中に潜り、美しい自然環境を記録してきた。約20年前、オーストラリアで現地の人から海を汚染するプラスチックの問題をきかされた。帰国して翌日、静岡県沖でレジ袋が浮かんでいるのを目撃し問題意識を持つきっかけに。その後、自然環境保護の啓発活動に力を入れ始め、同法人を設立した。
出前授業は、横浜市内の小学校を中心に実施。マイクロバスを手配し、城ケ島や茅ヶ崎の海岸に児童と訪れ、多くのごみが流されている海の現状を学んだり、海洋プラスチックを集め活用する体験型の授業を展開。豊田理事長は「現地で体験することで、自分ごとにして考え、行動する子どもたちの姿に感動をもらっている。自然環境を守るためにも、次世代に繋ぐ啓発活動を継続していきたい」と話した。