横浜の商店街にフォーカスをあてて定番から知る人ぞ知るローカルネタまで幅広く紹介する「横浜ぶらり商店街」。
今回は元横浜観光親善大使の川内美月さん(みーちゃん)と、アイドルグループ楽遊BOYS編集部MEID所属の吉海虹輝くん(こうき君)のお二人がナビゲーターとなり横浜の商店街をぶらりと巡ってご紹介します!
この日は横浜の楽しい情報が満載の「アットヨコハマ」ウェブサイトを参考に石川町駅にやってきました。石川町は関内駅から電車で一駅、元町や中華街からも歩いてすぐの場所にあります。まずは以前のぶらり商店街記事にも載っていたマーケットテラスカフェに向かいましょう!
マーケットテラスカフェでなにやら話し込むみーちゃんとこうき君。(ちなみにこうき君のメンバーカラーはメープルオレンジです)
どんな話題かはさておき・・・これまでも石川町のコミュニティスペースとして多くの方に利用されていたマーケットテラスカフェですが、2024年の春にゲストハウス専用サービスを充実させる形でリニューアルオープンしました。
<リニューアルほやほやのマーケットテラスカフェ>
テラス席はこれまで同様に一般の方のカフェ利用ができ、奥に見える「Yokohama Guesthouse HACO.TATAMI.」の扉の先に宿泊者専用のゲストルームが用意されています。
<とっても爽やかな受付のスタッフさん>
「HACO」は石川町の古い空き家をリノベーションした宿泊施設で、「TATAMI」がローカルカルチャーを体感できる体験施設。和文化の感じられるセンスあるネーミングですね!
実はちょうど今、お店の目の前には新たな桟橋を作る一大プロジェクトが進行中で、すべて完成すれば石川町とお隣の元町はもちろん野毛や日ノ出町周辺からみなとみらいまでぐるっと水路で繋がるんです!!
さらに素敵なのが工事中の仮囲い鋼板を石川町に関わりのあるアーティストさんのキャンバスにしてしまおうという試み。様々な作品が横一面に並び、桟橋完成までのワクワク感を醸成してくれます。
完成まではまだ数年かかるとのことですが、こちらでドリンクを購入してそのまま船に乗り込む未来はすぐそこまできています。
クラフトビール好きなら石川町ラベルの横浜ビールはぜひ手に取ってほしい!
石川町のバーテンダーさんがデザインしたオリジナルラベルがとっても素敵なんです。
ビール片手に桟橋から洋上へ繰り出すなんて最高ですね!
夢のあるお話を伺っていたらお腹が空いてきました。マーケットテラスカフェ自慢のランチメニューをいただきましょう!
みーちゃんは「カルボナーラ」、こうき君は「ハニーバタートースト」をチョイス。
<いただきま~す>
“朗らか爽やか甘口男子”のこうき君は迷わずハニーなメニューを。
藤沢の自家畑から直送する野菜をたっぷり使った体に優しいメニューが人気で、他にも美味しそうなメニューがたくさんありますよ。
せっかくなのでゲストハウスにも行ってみましょう!
<受付を済ませたら宿泊棟へGO>
地域に根差した宿泊施設らしく、住宅街を歩くのもなんだか新鮮で良いですね!
2分ほどで到着しました。
ご案内いただいたのは「女性専用一軒家宿HACO.」という8名まで宿泊可能な一棟貸しの宿です。こちらは2024年8月より女性専用のドミトリーとなる予定。今回は取材のため、特別な許可をいただいて入室させていただきました。
まず驚いたのがこちら・・・
1階の共用リビングには横浜を中心に活動されるロコサトシさんのアートが天井いっぱいに描かれています!
ロコサトシさんだけでなく他にも横浜に関わりのあるアーティストさんとコラボしたお部屋があり(それぞれに特徴のある11棟が用意されている)、何度訪れても新たな発見がありそうです。
<ふかふかのソファーにまったりモードに入るお二人>
2階の寝室には8つのベッドルームが。
これは学生さんたちは絶対楽しいですよね!
鎌倉や東京へのアクセスも良好なので、外国人観光客の方など長期連泊の方が増えているのも納得。グルメや体験など石川町の地元住民の方々と触れ合いながら横浜や東京の観光を楽しむ・・・考えただけでワクワクしてきます!
<世界に繋がる新たな桟橋の誕生が待ち遠しい!>
「そろそろスイーツタイムが必要!」とのみーちゃんの要望に応えて、お次は小ぢんまりとしたブルーの門構えが可愛らしいケーキ屋さん「patisserie francaise LES BIEN-AIMÉS(パティスリー・レ・ビアン・エメ)」にやってきました。
ショーケースには宝石のようにキラキラと輝くケーキがいっぱい!
歴史や文化の薫る横浜の街が大好きなオーナーシェフがフランスで経験を積み、2016年11月にオープンした同店。色粉を使わず無添加にこだわり、いつ来ても発見があるようにと季節感のあるケーキが豊富にそろいます。
<断面が美しい!>
さっそくですがおすすめのケーキをいただきます。
<甘いものを前に笑顔がこぼれます>
お店のシンボルでもあるフランスの伝統スイーツ「Charlotte(シャルロット)」がこちら。
個性的なルックスは、フランス貴婦人のエレガントな髪飾りから着想を得たものとか。
そのストーリーに一目ぼれしたシェフは、お店をもったら必ずシャルロットを作ろうと決めていたのだそう。とってもチャーミングなお話です!
<お店のロゴデザインにもシャルロットが!>
シャルロットはこうき君がいただきます。
<あーん>
<君のハートに虹をかけてもいいですか?>
「外側のサクッとした生地に風味豊かなババロア。柑橘スイーツと相まっていろんな食感が楽しめます!」
取材時はオレンジとはちみつでしたが、シャルロットの中身は季節によって変わります。柑橘系の好きなシェフが季節に合わせたメニューを提供するそうです。
続いてみーちゃんは可愛らしい見た目の「Fromage cru(フロマージュ・クリュ)」を。
<美味しい~>
「くちどけなめらかでとってもクリーミー。紅茶(ディンブラ)との相性もバッチリです」
ゼラチンを使用せずレモン汁だけで固めたレアチーズケーキで、お店では長く定番として人気の一品。また、お二人がいただいた紅茶は共に石川町の紅茶専門店「MitsuTea」から仕入れた茶葉で淹れているそうです。
<店内はシックで落ち着いた雰囲気>
オープン当初は周りにほとんどなかったそうですが、ここ数年石川町にはケーキ屋さんやパン屋さん、古着屋さんなどお洒落なお店が次々にできていますので巡ってみるのも楽しいかもしれませんよ。
スイーツで別腹も満たされ大満足。ごちそうさまでした~。
そういえば石川町は坂や階段が多い印象があります。こちらのレ・ビアン・エメも山手へと続く緩やかな傾斜の中にありますね。
それでは少し坂道を歩いてみましょうか。
場所を移動して地蔵坂をしばらく上っていると「乙女坂」と書かれた案内板を見つけました。石川町は別名女学生の町としても有名で、近隣の学生さんたちが通学する様子からその名がつけられたそうです。
乙女坂の入り口で振り返ると・・・
<あ!>
<ランドマークタワーだ!>
お二人は生粋のハマっ子。特にみーちゃんはランドマークマニアなのです。
<乙女坂の階段で>
さて、再び地蔵坂に戻り来た道を引き返すと橋にたどり着きました。亀の橋というかつては大層栄えていた場所です。ここに来たらぜひとも亀の甲羅越しの景色をお楽しみください!
甲羅の先に見えるのが建設中の新桟橋。凄い規模感です。この様子は今しか見られませんのでぜひチェックして下さいね!
<もちろん壁面アートも今だけ!>
川沿いを散策するみーちゃんとこうき君。すると何か見つけたようです。
<謎の橋!?>
掲示してあるヨコハマ運河伝承サイン(設置:よこはま都心部水上交通実行委員会/企画・制作:NPO法人HamaBridge 濱橋会)には、「対岸の横浜石川口に幕末、フランス人技術者の支援により『横浜製鉄所(後の石川島播磨重工)』が設立された頃、石川村をつないでいた記録があります」と記されています。
「幕末から戦後まもなくまで、現れては消える橋の記録が地図上に残されています」とのことで、かつてこの場所には記録上あったりなかったりする正に謎の橋の存在が確認できるそうです!
さらに川沿いを歩いていると何とも味わい深そうな食器屋さんが見えました。
「オレンジ繋がりだから他人とは思えないですよ!」と自身のメンバーカラーと同じオレンジ色を見つけて前のめりなこうき君。
入店と同時に前後左右から上下(!)まで埋め尽くされた器の数々に圧倒されます。思わずお二人もあれやこれやと食器を物色し始めます。
こちらの「松本商店」は横浜の開港期と同じ150年ほど前から続く老舗で、業務用の利用が主ですがもちろん一般の方にもご利用いただける器が所狭しと並べられています。
<ミニチュアアートのような壮観なディスプレイ>
<真剣な眼差しのみーちゃん>
<可愛いの見つけました~>
物色の最中、お店の片隅にただならぬオーラを放つ陶器を発見!
こちらは何と創業当時、つまり150年前からお店にある水がめだそう!お目にかかれただけでも大変なご利益がありそうです。他にもこちらで100年以上前に購入した陶器が代々受け継がれ現在も大切に使われている方のお話も興味深いものがあります。
さらに松本商店では終戦直後から自然と外国の方がよく来店されるそうで、居留地だった頃のリアルな横浜の様子が伺えます。
最新のケーキ屋さんから150年続く老舗の食器屋さんまで、いろんなお店が共存する姿こそ商店街の魅力ですよね。段々少なくなってきたこの当たり前の日常・・・失いたくない光景です。
今日もたくさん歩いたし少し早いけど晩ごはんの時間にしましょうか。ベニーズプレイスに行きましょう。
石川町の端、ちょうど元町との境目の大通り沿いに位置しています。お店には日米の野球グッズがズラリ。ちょっとした野球博物館のようです。
ベイスターズファンの方は必見!横浜のレジェンド選手、ローズのユニフォームもあります。
Benny's Placeという店名はオーナーのBennyさんからとられています。
ベニーさんの娘さんに、テレビなどで活躍するタレントのシェリーさんがいらっしゃいます。始球式で着用されたユニフォームなどがディスプレイされています。
それではアメリカンな雰囲気にぴったりの「オニオンチーズバーガー」をいただくことにします。
<これぞアメリカンなバーガーが到着~>
創業当時からある大定番メニューで、そのボリュームがまさにアメリカン!お肉は300gあります。
お二人仲良くシェアしていただきます。
<こうき君の手際をみーちゃんが見守ります>
<綺麗にカットできました>
「手でガブリといっちゃってよ」というベニーさんのアドバイスを受けお二人共ワイルドにかぶりつきます。
<うまい!>
「これぞ本場の味!肉汁最高!」「食べ応えがすごい。お肉と野菜の旨味が絶妙にマッチ!」とお二人とも大満足の様子。
ゴマつきのバンズは特注品で、芋のカットから手作りするポテトは素材の味がダイレクトに伝わるなど細部に至るまでこだわりの詰まった一品です。
<ベニーさんにも会いに来てね!>
満腹になって外へ出ると辺りは真っ暗に。今日はここまでかな・・・いえいえ、石川町の夜はまだ始まったばかりですよ!
大人の夜といったらまずはBAR!
ちょうど商店街の中に「MOTOWN」というサインを見つけたので行ってみましょう。
うっかりすると見過ごしてしまう場所にお店の入り口があります。細長い階段で2階へ。
ドアを開けるとバーカウンターとターンテーブルがお出迎え!
こちらの「MOTOWN(モータウン)」は1988年創業の石川町で一番歴史のあるバー。ソウルミュージックの流れるSoul BARです。
レコード音源にこだわるマスターのコレクションは何と2500枚以上に上るとのこと!
<時の流れの重みを感じるレコードラック>
ただよく使うレコードは100枚ほどで、マスターの選曲に「懐かしいね」「昔よく聴いたよ」とお客さんが喜んでくれるそうです。
今日一日“ぶらり”と歩き回ったみーちゃんとこうき君もスパークリングワインとシェリートニックを作ってもらいました。スパークリングワインは特に女性の方に人気だそうです。
<素敵なムード!ホッと一息つけます>
店名の由来はレコードのレーベル「MOTOWN」から。
ローカルなお話では根岸線で通勤される場合、本牧方面へ石川町を過ぎるとあとはベッドタウンに入ってしまい夜営業するお店も少ないそうで、そうした方は帰りがけに石川町でモータウンに立ち寄り、1杯飲んでから帰路につく方もいらっしゃるそうです。この地で35年以上、様々な方の憩いの場になっているのですね。
<地元の方や近隣の方に長年愛されるバー>
冒頭でご紹介したゲストハウスに宿泊される国内外の旅行客がモータウンで地元の方と触れ合う・・・そんな光景が思い浮かんできます。
<石川町の夜はまだ終わらない>
街中に点在するホテルに野球博物館さながらのアメリカンダイニング、メルヘンなシェフの愛情がたっぷり注がれたケーキ屋さん、横浜の開港期から150年続く老舗食器屋さん、レコード音源で静かにソウルを燃やせるバー、バラエティに富んだ石川町は正に横浜の穴場スポット。さらに数年後に桟橋が完成すれば石川町がもっと楽しくなる。石川町から目が離せません!
それでは今回の「横浜ぶらり商店街」はここでおしまい!
次はどこの商店街を訪れるか、楽しみにしていてくださいね。
<石川町で会いましょう!>
※お店の営業時間などは事前の予告なしに変更になっている場合があります。
事前にお調べになってからお出かけください。
・写真と文 横浜DMC(YDMS株式会社)