横浜を初めて訪れた方も、もちろんハマっ子も!横浜の歴史に触れることにより、もっと横浜が好きになる「横浜観光親善大使と巡る歴史旅 ヨコハマ再発見」!
記念すべき第1回は、10月14日の「鉄道の日」を記念して「横浜駅ストーリー」をお送りします。
この旅のナビゲーターは、第18代の横浜観光親善大使の稲垣薫(いながきかおる)さんと首藤櫻(しゅどうさくら)さん。一緒に横浜の歴史を再発見していきましょう。
本日は横浜駅の歴史を巡る旅!実は3代目になる現在の横浜駅をスタートして歴史をさかのぼり、高島町にある2代目横浜駅の遺構を見学して、初代横浜駅があった現在の桜木町駅を目指します!
残念ながらお天気は雨模様ですが、元気に出発進行!
スタートは、今年6月にオープンした横浜駅西口の新たなランドマークの複合ビル、JR横浜タワー。商業エリアには、CIAL横浜、NEWoMan横浜、映画館T・ジョイ横浜が開業しました。そして横浜駅観光案内所もJR横浜タワー内2階アトリウムに移転し、規模を拡大して新装オープン!各種マップ・パンフレットはもちろん、スタッフさんが丁寧にサポートしていますので、横浜観光の際にはぜひ利用してみたいですね!
横浜駅観光案内所の内装は、とてもポップ。ディスプレイも「横浜」にこだわっていて、年間を通じて展示も変化します。
ではまず、横浜の歴史に合わせて横浜駅の歴史も学べる横浜駅の南北連絡通路に…
横浜観光大使のお二人も、歴史旅の前にしっかり予習をしましょう!
この通りはみなとみらい線からJR線・相鉄線・横浜市営地下鉄線にスムーズに移動するにはとても便利。
この緩やかな広い勾配の通りに博物館顔負けの素晴らしい展示があり、ゆっくり歩きながら横浜の約160年の歴史が学べます。
特に鉄道の歴史に関する展示は詳しく、初代横浜駅(現在の桜木町駅)、2代目横浜駅(高島町)、そして3代目横浜駅(現在の場所)が写真と絵で展示されています。こちらが現在の横浜駅の場所。
2代目の場所はなんと高島町!歩けば横浜の歴史がわかる南北連絡通路、ぜひゆっくりと見学してみてください。
それでは、横浜市営地下鉄で2代目横浜駅遺構のある高島町駅へ!横浜ベイエリアの市営地下鉄、市営バスが1日乗り放題の乗車券「みなとぶらりチケット」はマイルートアプリから購入することができます。1日乗車券なら何度も乗り降りできて安心ですね!
横浜市営地下鉄に乗って、隣の駅の高島町駅に。ここから信号を横浜駅方向に戻るように渡ると、マンションの公開空地部分に2代目横浜駅の遺構が出現します。公共トイレに付いたサイン版を目印に進みます。
2代目横浜駅は1915年に完成しました。そのわずか8年後の1923年に関東大震災によって焼失し、駅舎としての役割を終了した、横浜好きのハマっ子にもあまり知られていない「幻の駅」!マンション建設にあたり2003年に基礎遺構が出土したそうです。
案内板をみながら、幻の駅舎2代目横浜駅に感激の横浜観光大使のお二人。横浜市民でもなかなか知らない穴場スポットです!
では、再び「みなとぶらりチケット」を使って高島町駅から桜木町駅に向かいましょう!
横浜市営地下鉄を降りて「のげちかみち」に上がりJR桜木町駅へ。CIAL桜木町の「停車場ビュッフェ」に沿って横浜駅方向に歩きます。以前ここに東横線桜木町駅があり高架が横浜駅までつながっていたことを覚えている方も多いのではないでしょうか。なだらかな階段を上ったところが廃線になった東急線の線路、ここが東急線廃線跡地遊歩道です。ここは、「歩行者専用道路」として、整備・供用が進行中。2019年7月には、初めて高架を含む部分(桜木町駅西口広場~紅葉坂交差点付近)の整備が完了し、供用開始となりました。
この遊歩道は、駅間をつなぐことはもちろんのこと、みなとみらいエリアと野毛・戸部エリアという個性の異なる街に挟まれた場所に位置していて、魅力的な空間となっていきそうです。
今後は供用部分を中心に実験的なイベントを行い、未整備区間も含めた利活用計画の検討をしていくそうですよ。2020年10月17日(土)に、モビリティWHILLのツアーやピクニック広場などのイベントが開催されます。
再びJR桜木町駅に戻り南改札の柱を見学。柱には初代横浜駅の歴史がわかる資料が多数あり、展示の質の高さにびっくりです。待ち合わせの際には早く駅に着いてじっくり見学したいですね。
さらにJR桜木町駅南改札には桜木町駅観光案内所があります。
こちらもパンフレットやマップが充実していますので、みなとみらいエリア観光のスタートに寄ってみるのもオススメです!
桜木町駅観光案内所には横濱銘品館が併設されていて横浜土産が充実!ヨコハマ散歩のおともにどうぞ!この日は、新・総理大臣就任をお祝いする「菅さんハーバー」が販売されていました。(注:限定商品です。)
そして関内方面に道路を渡り、今年6月に開業した新改札口「新南口(市役所口)」へ。新南口には駅直結の商業施設「CIAL桜木町アネックス」や「JR東日本ホテルメッツ 横浜桜木町」が併設オープンしました。CIAL桜木町アネックスには旧横濱鉄道歴史展示 (旧横ギャラリー)やカフェ・レストラン・スーパーマーケットがあり、特に旧横ギャラリーには魅力的かつ貴重なコンテンツがたくさん詰まっています!
この場所には1872年に新橋(現汐留)―横浜(現桜木町)間の開業で誕生した鉄道駅である旧横浜停車場であることにちなみ、鉄道創業当時走っていた110形蒸気機関車をはじめ中等客車の再現とパネルやジオラマなどが展示されています。また、展示品は蒸気機関車に留まらず、鉄道創業期の遠方信号の再現や鉄道開業時に英国から輸入された双頭レールの実物などの貴重なものも見ることができます。なんと今回特別に客車に乗車させていただきました!
旧横ギャラリーをちょっと道路側に回り込むと、日本の鉄道の礎を築いた「エドモンド・モレルの碑」に会うことができます。イギリス人技師エドモンド・モレルは、若干30歳の若さで鉄道の開業を目にすることなく亡くなり、今でも山手の外国人墓地に眠っています。この碑は1962年に鉄道記念物に指定されています。
ここでイベントインフォメーション!
CIAL桜木町では、今年の「鉄道の日」にちなんで様々な鉄道イベントを開催するそうです!鉄道ファンの方は必見ですが、そうでない人も行ってみたくなるイベントですね。
そして新改札口「新南口(市役所口)」の前にひっそりと建っている「初代横浜駅記念碑」。以前は目立ちませんでしたが、新しい改札が近くにできて、注目されそうですね!
「初代横浜駅記念碑」の近くにある野毛に通じる地下への通路の入り口にあるのが開業当時の「駅長室の跡の銘鈑」!うっかり見逃してしまいそうですが必見です。
そろそろお腹が空いてきたので、今年6月にオープンしたFOODHALL KITEKIでランチにしませんか?
人気メニューのナポリタン(上)とオムライス(下)両方とも横浜の地産地消にこだわった料理でとてもボリューミーです!
横浜親善観光大使のお二人とKITEKI名物のナポリタンとオムライスを頂きました!どちらもソースが濃厚!しっかりとした味わいでとても美味しかったです!
「横浜の美味しいものを広めていきたいと考えて地産地消にこだわっています。ぜひお待ちしています」と笑顔で対応してくれたのは店長の安藤さん。店長さんの笑顔で、お腹も心も大満足でした!
初代横浜駅の歴史を学んだ後は、汽車道を歩き「旧横浜港駅プラットホーム」に向かいます!
汽車道は、1911年に開通した臨港鉄道の一部、約500mを利用した海を渡る遊歩道。レールや橋梁が当時を偲ばせます。みなとみらいのビル群のスカイラインが楽しめ、桜木町駅から横浜ワールドポーターズへの近道にもなっています。
この汽車道にかかる2つの橋梁は、1907年に、アメリカン・ブリッジで製作された30フィートの鈑桁橋2連と100フィートのトラス橋からなる鋼トラス橋で、当時の鉄道院が架橋したと言われています。
赤レンガ倉庫から見て奥の方に「旧横浜港駅プラットホーム」と線路がありました。この駅のプラットホームは1911年当時に横浜税関内の荷扱所として使われていたもので、1920年には横浜港駅となり、東京駅からの汽船連絡列車として行き来するようになっていったとのことです。横浜臨港線は、大正から昭和の間に活躍した臨港列車で、東京駅から新港埠頭間を走っていました。臨港列車の第1号は1920年に出帆したシアトル航路の「香取丸」向けに運行。その後、関東大震災から復興した1928年には、外航ターミナルの旧横浜駅プラットホームが設けられ海外との外航時代の最盛期を迎えたそうです。
ここは赤レンガパーク内です!ぜひ横浜赤レンガ倉庫に来た際に、旧横浜港駅プラットホームもご覧ください!地面にはまだ線路のレール跡が残っていました!
さて、そろそろこの旅も終わりに近づいてきました。「BAYSIDE BLUE」で横浜駅へ。赤レンガ倉庫前のバス停から横浜駅改札口前まで帰ります!
BAYSIDE BLUEは横浜ベイエリアの新たな交通の軸として、横浜駅東口から山下ふ頭までの水際線沿いの主要な施設を結ぶ連節バスで、今年7月にお目見えした横浜の新しい足。日野自動車といすゞ自動車が共同開発した、国産初の連節バスとして、4台導入されました。横浜の空と海をイメージするマットメタリックブルーのボディで環境に配慮した新たな交通手段で“みなと横浜”を楽しむことができます。
今日はあいにくの雨模様でしたが、横浜観光親善大使のお二人も横浜の鉄道の歴史を満喫したようです。BAYSIDE BLUEも「みなとぶらりチケット」の対象なので、スマートフォンの画面を運転手さんに見せるだけで乗り降りできます。旅のお供にマイルートは必須ですね。
次回はどんな歴史を発見しましょうか。
<取材協力先一覧>
※お店の営業時間などは変更になっている場合があります。
事前にお調べになってからお出かけください。
協力:公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー
レポート:小嶋 寛