特集

横濱運河物語~桜木町駅から大岡川沿いへ~

大岡川散策

 

皆さんこんにちは!”横濱元町”生まれのアットヨコハマ ナビゲーター柴山静華です。

 

今回はディープな横濱運河を散歩をしました!

 

横濱といえば、横浜ランドマークタワーや、横浜赤レンガ倉庫などのみなとみらい臨海部をイメージしますよね?しかし実は、臨海部から少し歩いたところに山や坂が多いのも特徴なんです!

そんな起伏の富んだ地形のおかげで、市内には56の河川があるといわれています。

 

そんな河川の中から今回は、横濱の心臓部分を通る大岡川沿いを散歩しました~!

大岡川とは、延長約14kmもある歴史の深い二級河川です。

 

 

今回は、大都会横濱でしかできないSUPや、川沿いおすすめの美味しいカフェも紹介しますので、ぜひ旅行や散歩の参考にしてみてくださいね!

 

 

ちょうどみなとみらい辺りが、大岡川の下流になりますので、さっそくJR桜木町駅から出発します!

皆さんがよく行かれるみなとみらい方面ではなく、横浜市役所のある方面から川沿いへと向かって行きますよ~!

 

 

上に見える歩道橋が、さくらみらい橋です。

さくらみらい橋は2020年に新しく開設された橋で、桜木町駅新南口から市役所を繋いでくれる橋なんですよ。

 

その奥にはランドマークタワーもみえますね!

 

みなとみらい方面に背を向けて、弁天橋沿いを出発~!

 

 

江戸時代初期、この辺り一帯は入海でした。江戸の商人である吉田勘兵衛が、この入海を干拓し、吉田新田という大規模な新田を造った話は有名です。この大岡川も、その時に出来た運河になります。明治に入り、人口増加とともに新田は市街地へと変わっていきました。

歴史が深いですね~。

 

そしてなんと、すぐさま魚の影を発見!!

 

 

とっても大きい魚がいて、鯉かと思ったのですが、

なんと「クロダイ」と「ボラ」だそうです。(写真手前がクロダイ、右側に見えるのがボラ)

普段あまり見かけることがないので、珍しいですよね!

 

川にタイ?!と思われるかもしれませんが、実はここは「汽水域」といわれる水域で、海の水と、川の水が混ざりあっている区域なんです。

 

つまり、この汽水域は”多様な生き物達がたくさん生息しているスポット”になります。

なんと「エイ」や「ウナギ」も見ることができるんですよ!まるで天然水族館!

 

大岡川の中流域である弘明寺辺りまでは汽水域だそうで、それより上流は、川の水になるそうです。

 

実はもっと大きな魚を見つけたのですが、撮り逃してしまいました。

皆さんもぜひ、たくさんの生き物を見つけてみてください!

 

そしてグッドタイミングで、SUPをされている方々を見つけました~!

 

 

 

皆さん知っていますか?都会の河川でSUPができるのは横濱くらいなんですよ!

後ほど日ノ出町にある「横浜SUP倶楽部」へ取材に行きますのでお楽しみに。

 

ちなみに横濱の川沿いにかけられている「ヨコハマ運河伝承サイン」の看板は、濱橋会というNPO法人が2020年から設置しています。

 

 

実はこの看板は年々増えているそうです。一度見たことがあるという方も、また訪れてみると新しい看板に出会えるかもしれませんね。

 

「謎の橋」という看板もあるので、ぜひ見つけてみてください!

 

 

ということで、京急線日ノ出町駅近くにある「横浜日ノ出桟橋」に到着しました。

 

そして、今回は濱橋会から角野さんが一緒に散歩をしてくださいます。

 

川や橋について詳しく教えていただいた情報も一緒に皆さんにお伝えしていきます。

 

 

(写真左が横浜日ノ出桟橋、前方右手に見えるのが長者橋)

 

横浜日ノ出桟橋は普段は入ることができない橋で、ライフジャケットの装着も義務付けられているんです。

 

そして実はこの横浜日ノ出桟橋、ただの橋ではありません。

 

 

こちらをご覧ください。銀色のレールがついていますね!

 

実は横浜日ノ出桟橋は「浮き桟橋」と呼ばれる橋で、水面の高さが変わっても、水面と桟橋の高さは一定のままでいられる優れものです。

船が停泊するため、満潮の時刻を迎えた際に沈まない橋が必要だったということで2015年に造られました。

 

浮き桟橋にすることで、船が着きやすくなるそうです。

 

また、災害が発生した際にも、運河は活躍が期待できます。いざという時に備えて、防災訓練も行っているとのこと。

 

河川を活用した防災物資輸送は、とても重要な交通網になりそうですね。

 

 

こちらのシンボルマークは地元の小学生達が授業の実践活動で創作したものだそうです。

実際に自分が住んでいる地域で、街づくりに取り組めることは、誰にでも経験できることではないので、すごく素敵な活動だなと感じます。

ここに書かれている通り、これからも人々の憩いの場になると嬉しいですね。

 

さて日ノ出桟橋を後にして、しばらく進んでいくと、

 

 

到着しました~!横浜SUP倶楽部

 

 

高架線の下の涼しい場所に佇んでいます。

目の前にはさっそくサップボードが置いてあって分かりやすいです!

 

 

さっそくお邪魔してみました。

 

見てください!

 

 

こんなに大きいボードがありました!

私は心の中で「1人でこの大きさに乗るのか」と思っていたところ、これは6人乗りだそうです。(笑)

 

しかし1人乗りでも、サーフボードより全然大きい。

 

写真に写りきらないほどの高さがあります。


SUPのボードは大きい方が安定して漕げるそうです!

 

 

そして、横浜SUP倶楽部の創始者で代表の柿澤さんにお話を伺うことができました。

 

柿澤さんは趣味としてSUPが好きで、毎日地元でSUPをやりたいと思ったことがきっかけで、横浜SUP倶楽部を発足したそうです。

 

ただ、直面する川の問題は多々ありました。

SUPをするために川のゴミを拾ったり、川の岸壁沿いに付いている牡蠣をはがしたりする(怪我やボード損傷防止のため)だけでなく、大岡川を利用する船やマリンバイクの方々とも安全面での連携を取り合ったり、様々な活動を続けてきたことで、今の横浜SUP倶楽部があるとのこと。

 

そしてSDGsの時代となって環境への意識が高まる中、ゴミを拾う活動が新聞に載ったり、地元ニュースに載ったりして注目を集め始めました。

 

 

こうして段々と大きな団体になっていき、ただSUPをするだけでは物足りなくなったそうです。地域に還元できるように何か意味のあるものにしたいと思い、地域の方々との繋がりを深めるイベントを実施することに。

 

その一つの取り組みとして、なんとこの春から「川の学校」というのを始めて、わかめを取って食べるイベントなどを実施しています。

 

また、今年の夏には行政と連携し「選挙に行こうTシャツ」を着て、皆さんでSUPをしたことも。

 

秋はハゼ釣りをして食べようという企画もやる予定だそうで、横濱の川をより身近に感じられるイベントが次々と開催されるのが楽しみです!

 

「こういった人と人との関わり合いが、だんだんと街づくりにつながっていった。いま横濱でSUPができるのは当たり前なことではない、たくさんの方の理解や努力があって、共存できている。」と嬉しそうに語ってくださいました。

 

また、実際にSUPを体験した方からは「海でSUPをすると景色が一定だけれども、横濱の都市河川でSUPすると、景色がどんどん変わっていって楽しい、これが横濱の魅力」という声をいただきました。

 

年末あたりに横浜の川でSUPをしているサンタ集団を見つけたら手を振ってください!

今では、世界中からも参加してくれる人がいて、100人以上の規模でSUP競技をしているそうです。さすがインターナショナルな横濱ですね。

 

 

そして最後に柿澤さんの野望をお伺いしました。

 

「横浜の絵葉書にヨットがあるように、そこにSUPが描かれる日が来たらいいな」と、素敵な夢じゃないですか!!!私も絵葉書にSUPが描かれることを楽しみにしています!

 

桜の季節には大岡川はとても賑わうので、SUPもぜひ体験しに行きましょうね!

 

柿澤さん素敵なお話ありがとうございます!!!

 

 

そしてなんと、大岡川桜桟橋にて山からの湧水が出ているとのことで見させていただきました!

 

 

 

ライフジャケットのおかげでスイカのようなカラーになっていますね。(笑)

大岡川桜桟橋もライフジャケット必須のエリアになります。

 

 

野毛山を水源とした湧き水が勢いよく流れ出しています。

 

今では水道を設置してホースから水が出ていますが、もともとは垂れ流しになっていたそうです。

柿澤さん曰く、横濱は本当に水に恵まれた土地だそう。

 

ここは、先ほどの日ノ出桟橋とは違い、滿潮の時には階段まで水に浸かってしまうので、船が着けなくなってしまいます。

 

 

 

 

そして私は魚とクラゲをひたすら眺めておりました。

 

近くで見ると水が透き通って魚もよく見えます!

 

 

これが先ほど柿澤さんのお話で出てきた牡蛎ですね!

こんなにたくさんついているのが牡蛎だったとは、、、初めて知りました!

 

そして、桜大橋を後にして、さらに黄金町方面へと進んでいくと、

 

 

なんやら一部分だけ、模様のような岸壁になっていますね。

 

角野さん曰く、あれも桟橋があった跡だそうで。

道路の幅を広くするために、桟橋を埋めてその上を道路にしたということです。

 

なかなかそんな知識をつけながら川を歩くのは面白いですよ!

 

 

 

そして到着!


HARRY'S CAFE(ハリーズカフェ)にやって来ました!

 

 

美味しそうなメニューがたくさんあるのですが、ひとまずハムカツをいただきます!

 

 

 

大きいです!!熱々!!

 

いただきまーす!

 

 

サクサクしていて美味しい!

ハムは分厚くてボリューミーなのですが、脂っこさなどは感じず、とっても食べやすいハムカツといった印象です!!!


そしてそして今回、私が一番楽しみにしておりました、目的の「生サーターアンダギーパフェ」をいただきます

 

 

もう見た目からして美味しそうすぎます!!!!!!

 

 

 

うま~!!美味しいです!「サクッ、フワッ」とした生サーターアンダギー!

 

 

生クリームにアイスクリーム、生サーターアンダギーにちんすこう、そして、なんと一番下にはポテチが入っていました!!このポテチが良い味を引き出しています!

 

あっという間に完食してしまったところで、店長の安藤さんにお話しを伺いましょう!

 

 

柴山「生サーターアンダギーを売り出したきっかけは何かあったんでしょうか?」

 

安藤さん「代表が沖縄好きで、沖縄にあった生サーターアンダギーを横浜にも広めたいと思ったことがきっかけです。生サーターアンダギーの研究に研究を重ねて、作り上げたパフェになります。」

 

柴山「ズバリ、生サーターアンダギーパフェのポイントを教えてください!」

安藤さん「自家製の生サーターアンダギーと自家製ちんすこう、そして下にポテチを敷いて、甘みを抑えたパフェになっています。」

 

やはり、ポテチがポイントになっていたんですね。皆さんにもぜひ食べてほしい~!

 

柴山「もともとハム屋さんだという噂をお伺いしているのですが、どんな経緯でカフェを始めたんですか?」

 

安藤さん「1985年から八六商店というハム・ソーセージの製造販売をしているお店が上永谷にあり、そこで2024年からSOGOにもお惣菜のお店を出しているんですが、このカフェの場所は元々キッチンとして借りる予定でした。ただ、実際に訪れた際に、この場所がキッチンの役割だけではもったいないということで、お店も開くことになりました。」

 

柴山「そして、八六商店で売られているハムを使ったお惣菜をこちらのカフェで食べられるということなんですね?!」

 

安藤さん「そうです。SOGOで売られているお惣菜とカフェで出しているメニューは違うので、ハムカツも生サーターアンダギーパフェもそうですが、ここでしか食べられないものになっています。」

 

そしてこちらのハムカツは、なんとドイツのコンテストで金賞を受賞したそうです。

金賞ハムカツを食べられるのは、ハリーズカフェだけ!!!

 

ぜひ皆さんも、大岡川沿い散歩の際は立ち寄ってみてください。

桜の時期は川沿いがとっても賑わうので大混雑だそうですよ!

 

他にも、ベーコンチーズを食べたかったのですが、次回のお楽しみにしておきます!!!

 

 

HARRY'S CAFE(ハリーズカフェ)

 

住所     : 神奈川県横浜市中区日ノ出町1-103-1(日ノ出町キッチンゲート)

アクセス  : 京浜急行本線 日ノ出町駅から徒歩1分ほど、JR京浜東北線 桜木町駅から徒歩10分ほど

TEL     : 080-4653-3648

営業時間  : 火曜日~日曜日 11:30~19:00

定休日   : 月曜日

公式サイト : https://harryscafe.jp/

 

 

そしてお店を出て少し川沿いを散歩していると、、、

 

 

ご覧ください。

都会では中々見られない光景ではないでしょうか。

これが「日ノ出町湧水」です。近くの野毛山を水源として、ここに湧き出ています。

 

天然水?!ということになりますが、飲むことは推奨されていませんので注意してくださいね。

 

実は土地の平均気温が地下水の温度になると言われています。年間平均気温は16度くらいなので、大体それくらいの水温だとのこと。(ご参考までに)

面白いですね!

 

そして昔から野毛山の水は、蒸気船の水や、工業用水として使われていました。

実は元町中華街の方も水に恵まれていて、水屋敷なんかがありました。横濱は水が豊かなんですね。

 

川があれば橋もあるということで、大岡川には17もの橋が架けられています。

 

 

 

こちらの赤い橋は「旭橋」です。「震災復興橋梁」と呼ばれる橋で、1923年の関東大震災で被災した橋は当時市内に178ありました。その後、再建され現存しているのは37の橋になります。その一つがこの旭橋です。



皆さんの生活に欠かせない河川。今回お話をお伺いしたら実はすごく深いお話ばかりで、

ただの川じゃないんだなと。

私は横濱の歴史を大切に現代へと繋ぐ部分が好きなのですが、今回はそんな場面をたくさん感じられました。

 

橋にも注目するとさらに歴史がみえてくるので興味深いですよ。

 

そんなわけで、今回は大岡川下流からお届けしました~。

 

 

皆さんも横濱運河を散歩してみてください!



 

柴山 静華 プロフィール

●名前:しばやま しずか

●誕生日:10月2日

●出身地:横浜市中区

●血液型:A型

●趣味:港町横濱散歩

●特技:横濱案内、横濱の素敵な景色を撮ること、射的

 

●SNS:Instagram:@shiiizuukarticle、X:@shizukarticle

 

 

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